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宮城県角田市角田字柳町35-1 TEL 0224-62-4757

健康一口メモreport

脂質の異常性を指摘されたら
三澤医院 三澤 誠一

 検診などで脂質(コレステロールや中性脂肪)の異常を指摘された方も多いかと思います。最近は脂質異常症という名前で総称され、日本動脈硬化学会の診断基準では空腹時の検査でLDLコレステロール(悪玉)が140mg/dl以上あるいはHDLコレステロール(善玉)が40mg/dl未満あるいはトリグリセライド(中性脂肪)が150mg/dl以上等の場合となっています。ただ、この診断基準も以前に日本人間ドック学会の提唱した基準値や他の学会(他国も含む)の提唱する基準値等とも異なっており、昨年某週刊誌の記事(偏りが有り、賛同できませんが)で話題になったように議論の余地もあり、見直される可能性もあるかと思われます。  
 脂質異常症があっても、それだけではすぐに症状が出ることはほとんどありません。しかし、LDLコレステロール等を高い状態で放置していると動脈硬化が起こりやすく、特に冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症など)が起こる確率が上がり、脳血管疾患や慢性腎臓病、末梢の動脈疾患等への悪影響を及ぼすことは間違いありません。喫煙されている方は禁煙し、食事や運動といった生活習慣の見直し等を図り、できれば医療機関等の受診を検討してください。脂質異常症の原因には遺伝的な要因も高く、定期的な検査や薬物療法が必要な場合も少なくありません。現在、日本医師会の勧める脂質の管理目標も年齢、性別、血圧、基礎疾患、喫煙の有無等により細かく分かれており、患者さんの病状に合わせた脂質のコントロールや治療を相談させていただくことになるかと思います。  
 特に以前に心臓の病気を起こされた方や検診・脳ドックで心電図異常や動脈硬化などを指摘された方、高血圧や糖尿病あるいは腎機能低下等の可能性を指摘された方は脂質異常が軽度でも油断はできません。また、他の病気が無くてもLDLコレステロールが180mg/dl以上あるいは中性脂肪の異常高値(例えば300mg/dl以上)等を指摘された方等は放置しないで早期に医療機関等を受診してください。

ドライアイ
油井眼科 油井 秀夫

 ドライアイは目を守るのに欠かせない涙の量が不足したり、涙の質のバランスが崩れることによって、涙が均等に行きわたらなくなり目の表面に傷が生じる病気です。
 ドライアイの症状として代表的なものは「ものがかすんで見える」「目が痛い」「重たい感じがする」「目がゴロゴロする」「光を見るとまぶしい」「なんとなく目に不快感がある」です。ドライアイの原因として涙の量が足りなくなって目の表面における涙の量が不安定になります。パソコンやスマホの長時間使用、エアコンに長時間あたる、コンタクトレンズの使用などがその原因としてあげられます。
瞬きは一分間で通常20回前後といわれていますが、パソコンやスマホの利用時は6回前後と減少します。特にパソコン使用時で気をつけていただきたいこととして、例えば、パソコンの画面を目より下におく、パソコン使用時はこまめに休憩をとり意識的に瞬きをするように心がける。
 エアコン使用時では、エアコンの風が直接あたらないようにする。エアコンが効いている室内は乾燥しやすいので加湿を心がける。
 コンタクトレンズは正しい使い方を守る。コンタクトレンズをしている方はどうしてもしていない方に比べ涙が蒸発して減りやすくなってしまいます。
加齢によるものは年齢とともに涙を作る涙腺の分泌機能が低下し涙の量が減ることが知られています。その他ではマイボーム腺の機能不全による涙液の蒸発亢進があります。
 マイボーム腺とは上下まぶた辺縁に開口部がある皮脂腺のひとつです。この開口部から油脂が分泌されることで涙液の最上層である脂肪層が薄くなったり消失したりして涙液の蒸発が亢進し、眼表面の涙液が不安定化するということです。
現在ドライアイの症状を改善させる色々な点眼薬が増えています。ドライアイの症状がひどかったり、いつまでも長引くような場合には一度眼科の受診をお勧めします。

ラジオ体操
同済病院 三浦 徳之

  日本人に最も親しまれている運動であるラジオ体操の起源は、昭和天皇の即位記念事業として昭和3年に「国民健康体操」として開始されました。これが初代ラジオ体操で「いつでも」「どこでも」「誰でも」できるものという基本理念に基づき作成されました。第2次世界大戦後、初代ラジオ体操はGHQにより廃止されました。戦後すぐ昭和21年に2代目ラジオ体操が放送されましたが、時期的な問題もあり浸透せず中止となりました。
しかし、物質的にも精神的にもゆとりが出てきた昭和25年「ラジオ体操の復活を望む」という世論に後押しされる形で、簡易保険局、NHK、文部省関係者が参集し、昭和26年に現行の「ラジオ体操第1」が制定されました。当時またたく間に大ブームとなり、翌年の昭和27年には、要望の出ていた「職場の人々」を対象とした「ラジオ体操第2」が制定。放送が開始されました。
 「ラジオ体操第1」は老若男女を対象として、美しい動きで構成され日本人が陥りがちな「姿勢不良」や「膝の曲がり」を改善することが大きな目的です。
これに対して「ラジオ体操第2」は主に職場に勤労する人を対象としていて、「疲労回復」や「能率増進」をはかることが目的のため、第1より高度な動きで構成され、アクティブで疲れにくい体に導きます。
 第1と第2共通の特徴として、動きが左右均等で普段動かさない全身の筋肉と関節を、まんべんなく動かすように構成されており、体のゆがみがとれプロポーションが整います。横曲げや回旋、ねじる運動など腹部体幹の筋肉を刺激する動きや深呼吸、胸を反らす動きが盛り込まれており、便秘解消や心肺機能を向上させます。場所を選ばず特別な道具も必要なく、いつでもどこでも誰でも無理なくできるラジオ体操を始めてみませんか。

入院・通院はどのように決まる
仙南病院 早坂 弘人

  ケガをした時や急な病気で具合が悪くなった時、私たちは医療機関を受診します。皆さんは、ケガや病気の状態・程度で、入院するか、通院で治療できるかが決まると思っていませんか。確かにその要素は大きいのですが、それ以外にも様々な要素があります。
 医療機関のベッド(病床といいます)には、急性期病床、回復期病床、療養病床などの種類があり、どの病床をどれだけ備えているかによって医療機関の性質が大きく違ってきます。ケガ・病気の内容によっては、急性期病床の病院では入院できないが、亜急性期病床や回復期病床ならば入院できることがあります。同居家族の有無によって入院する・しないが決まることもあります。患者さんや家族が「不安なので入院したい」と訴えても、急性期病床では治療上入院が必要でなければ入院できません。
 一般的には、急性期病床⇒(亜急性期病床)⇒ 回復期病床、急性期病床⇒(亜急性期病床または回復期病床)⇒ 療養病床の順に、転院または転床をしながら、社会復帰が可能になれば退院します。急性期病床では2~3週間程度、亜急性期病床や回復期病床では2カ月と、入院可能な期間に違いがあり、療養病床では入院期間に制限が設けられている訳ではありませんが、必要な医療レベルが低い患者さんはなるべく退院に向かわせるようにと、医療機関側に動機づけさせるべく、医療レベルに応じた入院点数が設定されています。
 医療機関側としても通院可能な場合はなるべく通院で治療したいと考えますが、通院による体の負担が大きい場合、通院のための交通手段がない場合などは入院になります。ケガや病気の時は治療だけではなく介護も必要になり、同居家族など介護が可能な人の有無により、入院する・しないが決まることもあります。

食欲の秋到来
肥満気味の私には困った秋
高山内科胃腸科医院 高山 敦

 天高く馬肥ゆる秋、新米・サンマ・鮭・りんご・栗・ブドウ・柿・キノコなど美味しいものが旬を迎えます。ここ数年、運動不足でお腹の出てきた私には大変困った季節です。
 ダイエット方法としては、バランスの良いカロリー制限・適度な運動が基本ですが、最近、極端な糖質制限食(低炭水化物食)が流行しており大変心配しております。「炭水化物を抜けば、何をどれだけ食べてもよい」と言う、とても簡単で夢のようなやり方です。きちんと実行すると短期間でやせられますので人気の高いダイエット法となっています。
 しかし、その陰には大きな危険が隠れています。人には一日170gの糖が必要とされています。そのうちの120~130は脳で消費され、30gは全身に酸素を運ぶ赤血球のエネルギー源として消費されます。糖質を制限してしまうと、代わりに蛋白質を構成しているアミノ酸を、肝臓で糖に作り変えるというシステムが働き始めます。体の維持に必要なエネルギーを食事中の蛋白質や脂質で補うのは不可能なため、それを補うために筋肉を分解します。結局筋肉量はどんどん減少していきます。体力も低下し骨ももろくなります。また肉料理の取り過ぎでコレステロール値が上昇し、動脈硬化の危険性が高くなり、脳梗塞・心筋梗塞となります。さらに免疫機能も低下してしまいます。
 健康的にダイエットするには、適量の糖分の摂取と軽い運動が必要です。総エネルギーの45~60%を糖分とする「ゆるーい」糖質制限としましょう。当然、菓子類や菓子パンは減らさなければなりません。ご近所の方がいらっしゃってもお菓子を出すのはお互いの健康のために慎みましょう。私も減量に努めます。皆さんも、ご家族・ご近所さんと健康についてよく話し合い、より良い食生活環境を作りましょう。

なんでお薬を飲むの?
山本医院 山本 政秀

 なぜ薬を飲むのでしょう?病気や怪我を治すためでしょうか?最近はポリファーマシー(多剤併用)といってたくさんの薬を飲んでいる人が多くなっています。ご存知のように薬には作用だけではなく副作用もありますが、ポリファーマシーの人は副作用が起きやすくなります。もう一度、自分が飲んでいる薬は何のためかを考えてみましょう。
 薬は大きく分けると便宜上、次の3種類だと考えられます。それらの中には役割を兼ねているものもありますが、とりあえず。
①病気を治す薬
 例えば、抗生剤や抗がん剤は病気を治す薬の代表的なものです。ただし、これらには病気を完全に治すものと、病気の進行を遅らせるものがあります。
②病気を予防する薬
 もっとも多く処方されている薬がこのタイプです。例えば、高血圧を想定してみましょう。確かに上の血圧が200を超えれば頭が痛くなったり、肩が苦しくなったりしますが、血圧が高いこと自体で困ることはあまりありません。しかし、高血圧の状態が続くと将来的に血管がもろくなったり、心臓が弱くなったりします。これは血糖値やコレステロールも同じで、数値が高いことですぐに健康を脅かすわけではありません。将来起こるかもしれない脳卒中や心臓病を少しでも予防することが主な目的です。骨粗しょう症の薬もここに分けられます。
③つらさを緩和する
 痛み止めを代表とする薬です。かゆみ止めや風邪の時の咳止め、鼻水の薬、花粉症の薬もこのタイプです。
 今日、平均寿命が伸び、同時に多くの病気を抱えてしまう人が増えた以上、ポリファーマシーの問題は避けて通ることができなくなりました。人それぞれの価値観の中で、どの薬を優先させるか、それともある程度の副作用を覚悟で多剤併用するかを考えてみてはいかがでしょうか?

(参考図書:「医者のいうことは話し半分でいい」尾藤 誠司PHP 2015年)

在宅で暮らし続けるために
―小規模多機能型居宅介護とは―
金上仁友会金上病院
副院長 安藤由紀子

 人生においては、何らかの理由で自分の力のみで日常生活を維持することが困難となるときがあります。もし病気が原因で、継続した昼夜の医療行為による治療が必要な場合は病院に入院しなくてはなりません。
 一方、入院の必要はなく、介護が主体となる場合は、状況に応じて何らかの介護施設(介護老人保健施設・特別養護老人ホーム・介護療養型医療施設)や居宅系施設(グループホーム・有料老人ホームなど)、あるいはサービス付高齢者向け住宅といったところでの生活が検討されます。
 さて、高齢の方の人口は今後更に増えていきます。かといって、それに応じた形でこれらの施設をどんどん増やしていくということは現実的に不可能です。したがって、国は何とか自宅での生活を維持し続けることはできないかと模索して来ました。訪問診療・訪問看護・訪問介護・訪問リハビリといったものに力が入れられつつありますが、まだまだ十分ではありません。
 小規模多機能型居宅介護は、そのような中、これまでは自宅での生活維持は非常に難しいと思われていたような状況の場合でも、何とか対応できるように、と工夫された介護サービスです。具体的には、登録した最大29名までの介護サービスを必要とする市民の方に、24時間・365日、訪問サービス(事業所の職員が訪問)・通所サービス(事業所のデイサービスでのリハビリや入浴など)・宿泊サービス(事業所へのショートステイ)の3つを組み合わせて、より自由度の高い介護支援を、原則定額で提供するというものです。
 寒くなってきました。風邪などの感染症にかからないように手洗いなどに気を付けると同時に、自身の免疫力を高めるため、規則正しい生活と栄養摂取に心掛けましょう。

予防注射の疑問
同済病院 三浦 ヨウ子

 外来で予防注射をする際、色々な質問を頂きます。多い質問とその答えを書いてみました。
 注射した箇所を揉む、揉まない?
 年配の皆さんは注射したらその後をよく揉むように教わったと思いますが、今は揉まないことになっています。揉むことに意味がない上に、強く揉み過ぎて赤くなったり、皮下出血を起こしたりすることがあるので、軽く押さえるだけで良いのです。また、ほとんどの予防注射は皮下注射で、注射する場所には大きな血管は無く、針が血管の中に入ることはまず考えられませんので、出血はほとんどしません。従って、採血の際のように何分間か抑える必要もありません。
 お風呂に入ってもいい?
 昔は注射をしたら風呂に入らないように注意されましたが、今は注射してから1時間経てば入っても構わないことになっています。昔は風呂の衛生上の問題などから注射したところからばい菌が入る心配がある、風呂が外にあり、風邪を引いて熱を出すなどの危険があるため入浴が禁止されていました。ただし、予防注射ではなく、治療などで関節に注射した場合は今も入浴は禁止です。
 接種後の注意は?
 注射後30分は様子を見るように注意書きがあります。これは、極めて稀とはいえ重症のアレルギー反応を起こした場合、いち早く発見し、適切に対処するためです。子どもの場合は、顔色が悪い、不機嫌、などの様子に注意します。また、予防注射とは関係のないアレルギー反応(蕁麻疹(じんましん)など)を起こさないよう、注射後30分は、お菓子などの飲食は避けてください。

あんだのせぼね、おれでねすか?
~恐怖の骨粗しょう症とは~
丸森病院 外科 深谷 雄一郎

 骨粗しょう症になると骨がもろくなり、ちょっとしたことで骨折しやすくなります。女性は閉経で女性ホルモンが下がるとともに骨密度が低下します。この為、更年期以降、多くの女性にとって骨粗しょう症は身近な病気となります。50歳以上の9人に1人、60歳以上で3人に1人、70歳以上では2人に1人がこの病気にかかっています。
 骨粗しょう症になると、背骨(椎体)の骨折が起こりやすくなります。背中が曲がるのは、年のせいではありません。病気の為だったのです。将来の健康のために骨粗しょう症による骨折の危険性を覚えておきましょう。例えば、容姿が変わる、背骨が折れて背中が曲がる等が挙げられます。更に、骨折で寝たきりになると、思ったように動けず、家族に介護の負担をかける、医療費が多く必要になる、死亡のリスクが跳ね上がる等につながります。まずは、自分の骨密度を計測してみましょう。これは近くの医療機関で計測してもらえます。
 骨を強くする為には、運動をする習慣が重要です。
 開眼片足立ちや、椅子などにつかまって、床につかない程度に片足を上げる。スクワットを1回当たり10から20秒かけ、6から10回を3セット行う等がおすすめです。
 次の兆候があれば、骨粗しょう症が疑われます。
〇以前より2㎝以上身長が縮んだ
〇最近姿勢が悪くなり、腰や背中が曲がってきた
〇腰や背中に重い感じや痛みがある
 一つでも当てはまる方は、背骨の骨折が疑われます。
 骨粗しょう症は自覚症状が全くないことが多いので、当てはまる項目がなくても、気になる方は医師に相談して下さい。
 骨粗しょう症を放っておいて、繰り返し骨折が起きないように女性の健康寿命を守りましょう。

その痛み、そのお薬は正しいですか?
ウィメンズクリニック金上 
麻酔科・訪問診療担当 安藤 ひろみ

 人は日常生活の中で様々な痛みを感じます。この季節、雪かきの後に肩や腕、腰に感じるのは筋肉痛。日頃からパソコンやスマートフォンにのめりこんでうなじや首、肩が痛むのは筋肉痛と血流障害が主な原因。生活や職場の環境で、長時間騒音にさらされることで起こる耳鳴りやめまい、そして頭痛もあります。生理痛や歯に関わる傷み、ちょっとした切り傷から雑菌が入り、延焼を起こした時の痛みも急性期にはつらいものです。
 原因別でお薬を使用していますか?「いたい」というキーワードだけで消炎鎮痛剤を長時間飲み続ければ、消化管粘膜を傷つけてしまいます。筋肉の「張り」を和らげる薬も漫然と効果を検討せずに飲み続けると、肝臓の機能に影響を及ぼします。
 昔痛めた骨折の後遺症や大きな外傷、時間が経っても続く手術後の傷の痛み、何度も繰り返す帯状疱疹(つづらご)など慢性的な痛みは消炎鎮痛剤では効果がありません。神経障害性陣痛といって中枢神経に伝わる刺激を抑えてあげなければ痛みはうまくコントロールできないからです。それらの慢性的な痛み(疼痛)にはオピオイド(医療用麻薬)との合剤や、鎮痛補助剤として抗不安薬や抗けいれん薬等を用います。
 あなたの痛み、いつ頃から始まりどのような時にどのような痛み方をするのか、痛みの持続時間等を記録して下さい。神経障害性疼痛の特徴は痛みが走る、電撃でしびれる等の表現が当てはまります。「ひりひり」「びりびり」「ずきずき」「ずくずく」等、濁音が入る傷みはより一層激しい痛みです。上手くかかりつけの医師に痛みを伝えて痛みの種類を考えましょう。長年悩んだつらい痛みの改善につながります。


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